花の絵でも椿(山茶花)と牡丹はよく描かれる図柄です。
 
椿と山茶花の違いは花全体がぽとりと落ちると椿、
一枚一枚花びらが散るように落ちると山茶花といわれています。

椿の中国名「山茶花(さんさか)」が 間違って(さざんか)と
読まれて定着したといわれています。

もう一つは牡丹です。
「立てば芍薬、座れば牡丹」と美人の代名詞にも
たとえられる牡丹は中国では、花の王様と呼ばれていて、
鳥の王様孔雀と共に描かれることが良くあります。

花の大きいことと香りのよさが王様としての風格十分
というところでしょうか。



 
 
金沢老舗百年展(九谷焼諸江屋)
 
金沢老舗百年会の設立20周年記念の事業 金沢老舗百年展が
当店の近くの香林坊大和百貨店で開催されました。
 当店からは初代が行商に使った馬具やかぜをひいた時枕元に
置いたといわれる屏風。源氏物語五十四帖を扇面に割り取り
描いてある大皿と柄本暁舟作の国宝の仁清の藤壷と形は違います
が、同じデザインの花瓶を出しました。



 
 
香林坊橋
 
片町と香林坊の間に昔は橋がありました。
現在、国道157号線が通っていて、川が見えなくなっていますが、鞍月用水が流れています。
江戸時代には西外惣構堀という金沢城の外堀でした。
そして、この香林坊橋には、橋を管理する番所がありました。
香林坊橋の内側は武家町、外側は町人町に分けられていたからです。

金沢はお城を中心に、百間掘などの内堀、そしてこ西外惣構堀などの外堀、それに犀川、浅野川の三重のお堀で守られていました。
お城を中心に同心円状に広がっていて、江戸城下と同じ様な構造だったのです。



 
 
九谷は「上絵の五彩」
 
九谷焼の一番の特徴は、「上絵の五彩」です。
焼物には「釉薬」といってうわぐすりをかけるものと
かけないもの無釉薬に分かれます。
そして釉薬をかける前に絵を描く下絵と
かけた上に絵を描く上絵とに分かれます。
九谷焼はこの上絵なのです。

焼物┏釉薬  ┏上絵 (九谷焼、有田焼)
   ┃     ┃ 
   ┃     ┗下絵 (染付、釉裏紅)
   ┃
   ┗無釉薬  (須恵器、備前焼)

昔から有田の赤絵、京都の三彩、九谷の五彩といわれ
ていました。



 
 
良い器はどんな器ですか
 
お客様に良い食器は、どんな食器ですか?とよく聞かれます。
そーですね。それはもちろん使いやすいこと、これに尽きます。

私のおすすめは、見かけよりほんの少しだけ軽い器です。
このほんの少しだけがミソで、軽すぎてはいけないのです。
軽すぎるとヒョイと持ち上がってしまい、
割ったりすることになります。

重さを感じつつ、この器少し軽いなぁーと思うくらいのものが
いいと思います。
昔は、ろくろの名手がいて、食器の薄さを競ったものです。
太陽にかざすと、透けて見えるものも多かったです。



 
 
和食器と洋食器の一番の違い
 
和食器と洋食器の一番の違う考え方は、
洋食器では、同じデザインで食器を統一することです。
その為、邪魔になる見込みには、絵は入れません。
一方和食器は、統一したデザインでなく、色も形も、
そして素材にしてもど本当に千差万別です。

その中で重要な考え方は、「取り合わせ」です。

自分の好みに合わせて、使う場面を考え、
色も形も形状をも選んでゆく。
そして季節感を出していくこれが日本が誇る和食の美しさ
だと思います。



 
 
加賀の大聖寺 九谷焼美術館
 
九谷焼美術館は、加賀の大聖寺駅の近くにあります。
加賀藩の支藩として出来た大聖寺ですが、実は九谷焼を作った
ことで有名です。

この藩の山から磁器に適する粘土が発見され、
後藤才次郎が藩主に命じられ肥前有田から
製陶技術を盗んできたことから九谷焼は始まるのです。
今でいうスパイですね。

加賀の九谷焼美術館は、企画展示スペースと常設の「青手の間」
「色絵の間」「赤絵、金襴の間」
と分かれていて非常にわかりやすいつくりです。
ガラス越しでなく作品を見られたり色々くふうがされています。



 
 
利休と器
 
千利休は茶道を確立した人です。
しかし焼物の世界で言うと、中国で出来た陶磁器の基準を
おいしくお茶を飲むために変えたのです。
中国は、皇帝の使う器の基準の為、とことん丸い器が
良いという考え方です。

利休は、お茶をおいしく飲むためにすべてがあります。

朝鮮半島でその時代、大量生産の飯碗を
井戸茶碗といって国宝にまでなったものもあります。

利休の考え方「わび・さび」は器に対する美の基準を
新しく日本流に作り変えたのです。



 
 
美食家 魯山人と器
 
魯山人は、初め篆刻家として名を売り、
金沢の茶人 細野燕台の客人となります。
燕台に伴われ、須田菁華に焼物を習います。

東京に戻り料亭を作り、
金沢のおいしいものを食材として使いました。

「料理とは、単に舌先だけで味わうものではない、
器がくだらないものでは料理も生きない」と言って
料理をおいしく食べるために自ら窯まで作って、
食器というものを「おいしく物を食べるための器」
にまで高め、それが日本料理の「たべておいしく、見ておいしい」
という考え方に繋がっていきます。



 
 
同じ絵の皿揃なら一枚でお分けします
 
九谷焼諸江屋では、銘々皿といわれる組のお皿は
大体5枚一組の値段をつけてあります。

この頃お客様から1枚とか2枚で分けて売ってくださいと
よく言われます。
お二人で暮らす方が多くなったからだと思います。

九谷焼の特徴の一つとして、絵変わりのお皿揃というのが
よくあります。(一枚一枚 渕が同じデザインでも見込みの
絵が5枚絵変わりになっているものが多い。)

同絵の皿揃の品物なら1枚から分けても良いですが
絵変わりだと分けられませんとお断りしています。



 
 
九谷焼の価格
 
九谷焼の場合、手書きと転写(プリントのこと)の品物があります。
手書きの場合は、作家さんによって値段は違ってきます。
これも問屋から生地を提供され、工賃で絵を描く職人さんと
生地から選び色々デザインを考えて作る作家さんに分かれます。
あとは手間やデザインでも価格が決まります。

        作家(生地を選んで作成、陶暦有り)
    手書き─┤
商品 ―┥   職人(問屋から生地を提供され作成)
    │
    │
    転写    (プリント、大量生産品)



 
 
ホテルオークラ東京のウインドウ
 
虎ノ門のホテルオークラ東京の本館と別館の通路に
九谷焼諸江屋のショーウインドがあります。

ありがたいことにホテルなのでたまに外国の人から
電話がかかってきて花瓶がほしいとかいわれます。

ショーウインドの横にパンフレットを置く場所を付けました。
英語で諸江屋の歴史など書いてあります。
ホテルオークラに行ったら見てください。



 
 
古九谷窯跡
 
くたにとキーボードで打つと久谷とよく出るので、
久谷焼と思っている人もいると思いますが、
本当は加賀国九谷村で初めて焼かれた焼き物なので、
九谷焼と言います。
写真は山中温泉のまだ奥にある古九谷古窯跡に立つ碑です。
古九谷と吉田屋の初期はこの地で焼かれたといわれています。
周りは何もないただの山のようですが、
ここに登り窯が3基、土の中に埋まっています。



 
 
九谷焼の金箔が使われるようになったのは
 
九谷焼の金箔が使われるようになったのは、
その昔金沢の東山付近は、職人町で九谷焼の絵付け師、
漆の塗り職人、金箔の箔打職人などがその職人町で軒を
並べていました。
そのため九谷の絵付けに金箔を使ったり、
加賀蒔絵に金粉を使ったりと金を扱う技術が
生まれたのではないかと思います。

職人同士の横のつながりが新しい価値を産んできたのです。



 
 
中村桐佳さんのデミタスコーヒーはなかなかセンスが良い
 
金沢九谷色絵塾の第一期生の中村桐佳さんは
金沢九谷伝統の花詰を描きます。

普通の花詰だと全面描きつけることが多いのですが、
中村桐佳さんのデミタスは淡い花詰のラインと
花実の文様のラインそして何も描かない白の
部分が捻になっていてとても綺麗です。

器の形もデミタスでは少し背が高いかもしれませんが
上に広がっていて百合のようです。

白の空白の部分があるということが彼女の
センスの良さだと思います。



 
 
矢野滋さんの動物は笑っている
 
九谷焼の作家でとても面白いと思うのは矢野滋さんです。

写真の動物の置物は、ニコニコと笑っている姿です。

陶歴を見ても、愛知県で陶芸を習い、
瀬戸の霞仙陶苑に入社し、その後、
門司の大洞陶房で働いてから、
金沢の近郊の松任(現在白山市)で窯を作っています。

瀬戸で習ったためか磁器でなく、なんとなく土ぽい感じです。

笑いの表情がかわいく魅力的です。



 
 
南繁正は静寂の中に動き出しそうな絵を描きます
 
南繁正さんは、九谷焼でも珍しい淡い色調の緑が特長です。
笹の図や蓮の葉の図など緑一色でもとてもすばらしく感じます。

笹の葉が風に揺れて今にもサラサラと音が聞こえるように思えます。

写真の香炉は睡蓮の図で、淡いピンクも
なかなかきれいです。
写真には見えませんが、裏側にはカエルが一匹いて、
睡蓮の葉に乗っていて今にも池に飛び込むようです。

絵もとてもすばらしいですが、形もふっくらとした
丸い形に摘みも蕾になっていて良い感じです。



 
 
池島保雄先生の青磁
 
九谷焼では珍しい青磁の作家の一人です。

九谷焼と言うと色絵ですので、青磁や白磁の上に色の釉薬で絵を描き焼く為、青磁だと作品ではなく生地と思われるようです。
それだけに青磁作家は形に非常にこだわります。
淡い青磁の部分と少し濃い青磁の部分で銀杏文を描いています。

口の部分や皿の渕の部分も少しギザギザになっていますが、
そんなに気になりません。



 
 
カタログ「KUTANI COLLECTION bS」
 
「KUTANI COLLECTION bS」が出来ました。
ページをめくると作家紹介があり、その後、皿・鉢・飯碗など部門別に商品が載っています。

九谷焼諸江屋では、カタログから選択して店に商品を並べているわけではありません。
そのため店に並んでいる商品がカタログに載っているわけでは
ありませんが、遠くの方と引き出物を選びたいとかいうお客様に
カタログを差し上げています。

最近はお客様が¥3,000ぐらいの銘々皿などがほしいと言われれば、店にある商品をデジカメで撮って送っています。



 
 
松雲堂の「九谷焼下絵図譜」
 
松雲堂は、松屋菊三郎、松本佐平(佐瓶)、佐吉、二代目佐吉
と4代にわたり九谷焼で最高品質の商品を作り出した工房です。

「九谷焼下絵図譜」はその松雲堂に残された九谷焼の下絵図を
集めて本にしたものです。
どれもいきいきと描かれ、下絵といっても掛け軸に直せば、
すぐにでも使える絵ばかりです。



 
 
武腰美恵子のキャッツはかわいい
 
武腰美恵子さんの特長は細い線で
かわいく輪郭を描いているところです。
そこに色とりどりの明るい色をのせ
十分に白い部分を生かし食器としても
使いやすいと思います。

金沢美術工芸大学の工芸デザイン出身で
日展作家として有名な武腰一憲さんの
奥様でもあります。

九谷焼もだんだん女性の作家さんが出てきて、
女性らしい感性の作品が増えていくと
色々な作品が出て楽しくなってきました。



 
 
外国観光客の方の消費税を免税します
 
外国観光客が来られて、当店で総額1万円以上買われた場合に、
パスポートをご持参した方で、
自国に持ち帰り、お土産又は自分で使うものとして買うと
署名していただきますと免税になります。

先日、税務署の許可がおりて、輸出物品販売所になりました。
日本人の方には免税が出来ませんが、
外国人の観光客の方には消費税を免税します。



 
 
戸出克彦先生の花瓶はなんともユニーク
 
金沢の作家さんで
面白い作品を作る作家戸出克彦がいます。

日展などには最近どうやって作るのだろうと
思う作品=お餅が膨れて蛸のようになった形を
ちょっとつまんで引っ張ったような形の作品を
良く出されています。

写真の花瓶も土を板のようにした「たたら」で
三角の基盤を作り、「たたら」で作った板を丸めて
作った円柱を差し込んだユニークな形です。

この作品の絵付けはオーソドックスな赤絵の渦ですが、
釉裏銀彩にしたり、色々な色の点をいくつも描いて
デザインしたりする作品も作ります



 
 
卯辰山へ上がる途中に金沢九谷の祖青木木米の碑があります。
 
金沢の浅野川を渡り、小坂神社の坂を登って卯辰山へ上がる
途中に青木木米(あおきもくべい)の碑があります。

青木木米は京都の陶工(文人としてのほうが有名)です。
加賀の殿様に請われて金沢にやって来て、卯辰山のこの地に
窯を築きました。

実際の滞在は2年ぐらいでしたが、金沢の地に磁器の窯を作り、
それが金沢九谷へと発展していきました。

この木米碑は金沢九谷の有志で建てました。
俳画で有名な小松砂丘の書で「金澤九谷陶宗木米窯址」
と刻まれています。



 
 
招猫は人を招き、金を招きます。
 
左手上げが「人招き」、右手上げが「金招き」と言われていて、
お客様もやっぱお金やとか、人が来なくちゃなどと言いながら
買っていかれます。

詳しい方は耳より手が上に上がっていないといけないらしく、
手の位置を確認して選んでいかれます。

「寝転び招き猫」や「おじぎ招き猫」、「お願い猫」や
「眠り猫」など形も色も大きさもさまざまです。

ペットには犬派と猫派がいらっしゃるでしょうけど
九谷焼の置物では猫が断然勝ちですね。



 
 
武腰潤さんの作品がフィラデェルフィア美術館に収蔵されることになりました
 
武腰潤さんが、ニューヨークで開かれる
「インターナショナル・アジアン・アート・フェア」に出品し、
その後フィラデェルフィア美術館に収蔵されることになりました。

武腰さんの作品は、以前にもニューヨークのメトロポリタン
美術館にも収蔵されていて本当に世界的な作家です。

武腰潤さんの色絵は、白い生地に力強い線と卓越した描写力で
群を抜いてます。



 
 
九谷焼で動物の絵なら兎が一番です。
 
九谷焼で花と鳥の絵柄は多いのですが、
動物ではなんといってもうさぎです。

兎は干支の中にもあるので、可愛いので干支とは関係なく
よく売れます。

月に兎の絵柄は、月で兎が餅をついているという伝説から
でしょうかよく描かれる図です。

うさぎの花見とうさぎの運動会の作家の宮吉ゆみこさんは
うさぎをかわいらしく描きます。
それとは対照的に桜の花は細かく丁寧に描いてありなかなか
の実力です。



 
 
吉田屋展は、山代の九谷焼窯跡展示館でも
 
吉田屋展は、山代の九谷焼窯跡展示館でも行なわれていました。
吉田屋窯は最初二年は古九谷の地、九谷村で作成しましたが、
雪深いことと交通の便の悪さなどから、この山代の窯跡展示館
の地へ移って来ました。

それ以来、宮本屋窯、九谷本窯(山代窯)など窯の経営は
変わりましたが、この窯跡は九谷村の古九谷窯跡と並ぶ
九谷焼の聖地です。

発掘された窯跡は登り窯で、今は保存のため巨大な覆いの天井が
つけられていて、その隣には、少し前まで使っていた窯も
残されていました。



 
 
赤地径さんのマグカップは使いやすい
 
九谷焼に限らず陶芸家には代々続いている人は多いのですが
祖父は漆器の人間国宝、父は九谷焼の陶芸家という異色の作家
ー赤地径さん工房にお邪魔してもほとんどしゃべることは
ありません。親子ともに。
しかし作品はとてもよくしゃべりかけてきます。

写真のマグカップもストライプの線が
几帳面にまっすぐのわけでもなく
すーっと伸びていて良いリズムになっています。
持ち手はカクカクとかたい感じですが、
持つとなかなか持ちやすい。



 
 
地震対策 「とめ蔵」
 
当店にこられるお客様が地震がくると大変ですねと言われます。
店は見せる所のため、箱に入れといては売れませんし、かといって
美術館のようにピアノ線で縛るのもと思っていたら
名古屋の作家さんに「とめ蔵」を紹介されました。
 粘土みたいなもので接着剤のようにくっつくが、品物から取ろうとすればきれいに取れます。本当は地震が来ないのが一番ですが。
詳しくはhttp://www.bouncy.co.jp/product/tomezo/frame.html
で見てください。




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合資会社 九谷焼諸江屋
〒929-0981 石川県金沢市片町1-3-22
TEL:076-263-7331 FAX:076-222-3161
E-mail:kutani@moroeya.com
定休日:水曜日 営業時間:午前9時〜午後8時